2024年度 経済情報学部公開ゼミ研究発表会を開催しました

公開日 2025年01月29日

開催日時:2025年1月16日(木)17:00~19:00
場所:尾道市立大学内E棟401講義室

昨年に引き続き会場は尾道市??学での開催となりました。本学では現在、図書館を建設中です。公開ゼミ研究発表会を機会に、市民の皆様に図書館の新設を知っていただくとともに、大学に足を運んでいただく機会を設けたいと考え、学内での開催としました。本学学??教職員、市?の皆様(総勢57名)にご参加いただきました。

発表者の4年?3名は各?の研究成果を発表し、その後の熱?にお聴きいただいたフロアーからの質問に対しても的確にかつ明確に回答する?常に密度の?い充実した有意義な議論が?われ、発表者のみならず本学学?、教職員にとって、また市?の皆様におかれましても刺激を得られる貴重な発表会となりました。

 

当日の次第

学部長挨拶:有吉勇介
経済コース:大久保緋菜(森本ゼミ)
経営コース:山元海鈴 (趙ゼミ)
情報コース:目次彩恵 (高山ゼミ)

 

発表要旨

大久保緋菜(経済コース 森本ゼミ
「尾道山波伝統行事の課題と継承-フィールドワークからの提言-」

本研究では、広島県尾道市山波町に伝わる山波伝統行事のうち、広島県尾道市の民俗文化財に登録されている艮神社の餅搗神事に焦点を当てました。歴史的伝統のある艮神社の餅搗神事が、コロナ禍や継承問題を経て、どのような変化を遂げたのか、また、今後どのような展望が見られるのか、関係者への聞き取り調査や地元小学校でのアンケート調査といったフィールドワークを通して考察しました。
艮神社の餅搗神事は、現代化や少子高齢化に伴い、頭屋制度や潮垢離といった神事の文化が廃止される一方で、初の女性参加が認められるなど、新たな神事の形式を選択することで、柔軟かつ迅速に継承問題の解決に取り組んでいます。時代に伴う変化が見られるとき、神事の歴史だけでなく、神事が直面している現状と次世代を担う人々の意識を調査し、記録に残すことの重要性が明確になりました。

 

山元 海鈴(経営コース 趙ゼミ)
「ソーシャルビジネスにおける課題解決アプローチと事業展開後の更なる可能性―「尾道帆布」を事例として―」

本研究の目的は、尾道帆布を一事例として、ソーシャルビジネスにおける課題解決アプローチを明らかにすることです。インタビュー結果をもとに、グラウンデッド?セオリー?アプローチという分析手法を用いて、研究結果及び考察を導き出しました。
分析結果より、尾道帆布は(1)資金不足、(2)認知度の低さ、(3)外部機関との連携?協働が進んでいない、以上3つの課題を乗り越えていることが明らかになりました。さらに、資金を通じて消費者と社会課題解決を繋ぐアプローチ、事業主体が抱える強い思い、地の利を活かした繋がり構築、等がソーシャルビジネスにおける課題解決の重要な要素として挙げられるといった、新たな示唆も与えました。

 

目次彩恵(情報コース 高山ゼミ)
「有益な活用の基盤となる,観光のライフログ管理システム」

近年、ライフログを観光の振り返りに活用する「観光ライフログ」への注目が高まっています。しかし、観光ライフログの作成や活用に関する検討は、充分とは言えません。
そこで本研究では、観光のライフログに基づき、網羅/達成状況を可視化することで、未訪問の観光地や観光スポットへの訪問意欲を高めることを支援するシステムを開発?提案しました。具体的には、①活用する機能を踏まえた,観光ライフログ記録メニュー、②観光ライフログに基づく,地図表示での網羅/達成状況の閲覧機能、③観光ライフログに基づく,地方別/日本三大○○別での網羅/達成状況の閲覧機能、④観光ライフログ作成支援メニュー、⑤重要な写真のコメント作成を支援するメニュー、の5つの機能です。
さらに、提案システムを用いて評価実験を行った結果、提案システムは有効との結果を得られました。

 

以上、経済情報学部公開ゼミ研究発表会についてご報告させていただきます。ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。

大久保さんゼミ発表会2023
大久保さんの発表の様子

山元さんゼミ発表会2023
山元さんの発表の様子

目次さんゼミ発表会2023
目次さんの発表の様子

集合写真_2024